国枝慎吾の世界ランキング1位 の引退？
国枝慎吾（くにえだ しんご）は、日本の元プロ車いすテニス選手です。
1984年2月21日に千葉県で生まれました。幼少期に脊髄腫瘍による下半身麻痺を経験し、車いすの生活が始まりました。野球を好きだったが車いすバスケが見つからず、車いすテニスを始めました。
その後、驚異の才能を発揮し、麗澤高校時代に当時の世界トップ選手リッキー・モーリエに感銘を受け、車いすテニス競技に真剣に取り組むようになりました。
麗澤大学国際経済学部を卒業後、2004年にアテネパラリンピックに出場し、ダブルスで金メダルを獲得。その後、プロ転向し、ユニクロと所属契約を結び、競技生活を続けました。2006年にアジア人初の世界ランキング1位、年間世界ランキング1位になる事10回、グランドスラム優勝回数50回、2007、2009、2010、2014、2015 年と 5 回の年間グランドスラムなどなど、数え切れない記録を持ち国際舞台で多くの成功を収めました。
2023年1月22日、世界ランキング1位のまま現役引退を表明しました。
私は、世界ランキング1位での引退は、テニスの世界では非常に珍しい､もしかしたら前代未聞の出来事か？と言い切っても良いと思っています。
どんだけ凄いのか？テニスのランキングは年間の試合で獲得できるポイントで決定されます。1位という事はそれまでの1年間で一番ポイントを獲得している選手ですから、その強さがあればまだまだポイントを獲得できる実力があるのです。いやぁ、もったいないと思いますね。
国枝慎吾 世界ランキング1位、グランドスラム優勝回数50回がどれくらい凄い事なのか？
グランドスラム大会での優勝が50回がどのくらい凄いかと言えば
グランドスラムは年間で4大会しか有りません、つまり、シングルス、ダブルス両方の出場して優勝しても、年間8勝、しかできません！
単純計算で50÷8＝6余り２ 四大大会のシングルス、ダブルス全部勝っても６年以上かかるのです。
男子シングルスで最強と言われるノバク・ジョコビッチはシングルス優勝23回 ダブルスは0回の合計たったの（！）23回、その倍以上の優勝回数と聞けば国枝選手がいかに素晴らしいのかあらためてよく分かります。
国枝慎吾とロジャー・フェデラーとのエピソード
日本には国枝がいるではないか！2007年に日本人記者のインタビューにて、なぜ日本にはフェデラー選手のような世界的な選手が出てこないのか？と問われたフェデラー選手、「日本には国枝がいるではないか。」と答えています。
国枝慎吾の紹介では、よく使われるフェデラー選手の名言です。
なぜ、こうした発言がいまでもよく引用されるのか？
2007年当時の日本テニス選手は、錦織選手が登場する前の時代、特に日本男子選手は、松岡修造以後長く低迷していた時期にあたります。
日本の記者に対していかにフェデラー選手が車いすテニスの国枝選手をリスペクトしていたかのわかる言葉です。
フェデラー選手と言えば、男子プロテニス選手の頂点とも言われる選手で、2007年は、全豪オープン優勝、全仏オープン準優勝、全英オープン（ウィンブルドン）優勝、全米オープン優勝と破竹の勢い、世界最高峰の男子プロテニス選手、いや、ホントにこの頃のフェデラー選手は、グランドスラム大会10大会連続決勝進出！とまさに最強と言っても間違いのないテニス選手！
そのフェデラー選手と同時期に、国枝慎吾選手も年間グランドスラムを達成しているからこそ、私はフェデラー選手が、車いすテニスの国枝慎吾選手をこうしてリスペクトしていたと思っています。
2023年1月、国枝慎吾選手が引退を発表します、その際にはフェデラー選手からは
「なんという素晴らしいキャリアだろう。あなたのプレーを見ることができて光栄です。車いすテニスに素晴らしい足跡を残してくれたことに感謝します。引退クラブへようこそ」
ロジャー・フェデラー選手インスタグラムから
と送られています。また、2022年のフェデラー選手のの引退発表時に、
「Thank you, Roger!!!フェデラー選手がいたから、こんなにもテニスが好きになった。一緒にプレー出来たのは、一生の宝物です」
国枝慎吾 SNSから
とのコメントもありました。
二人のコメントに、私はお互いを深く尊敬している関係が見えると思っています。
国枝慎吾の年齢は？奥さん家族は？
国枝慎吾は1984年2月21日に千葉県生まれ、2025年は41歳になりました。
家族は、愛さんという奥様との二人家族、お子さんはいらっしゃらないようですね。奥様の愛さんとは大学の同級生 麗澤大学で出会ったお二人が結婚されています。
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インスタの画像からは、仲の良いお二人の様子が伝わってきますね。
我がサポートに一片の悔いなし！！
20年間の国枝慎吾選手の現役生活を支えた、愛さん、結婚当初は国枝選手の試合に帯同する事は少なかったと、怪我からの復帰後はチーム国枝でチーム一丸となってサポートができたと書いています。
奥さま、愛さんのインスタを読んでみると、私は、国枝夫婦が達成できたことを誇りに思っていると感じてしまいます。
国枝慎吾の世界ランキング、グランドスラムの成績は？
国枝慎吾さんはグランドスラム車いす部門で男子世界歴代最多となる50回の優勝を達成し、シングルスでは年間グランドスラム（全豪オープン、ジャパンオープン、ブリティッシュオープン、全米ウィールチェアの4大会）2007年時点では全豪オープン、ジャパンオープン、ブリティッシュオープン、全米ウィールチェアの4大会がグランドスラム大会とされていました。
2009年にルールの改正により、全豪オープン、全仏オープン、全英オープン、全米オープンがグランドスラム大会になったのです。通算5回のグランドスラム達成。
ダブルスではキャリアグランドスラムと4大会連続優勝を果たしました。
グランドスラム車いす部門で、男子世界歴代最多となる計50回（シングルス28回、ダブルス22回）優勝の記録保持者。年間最終世界ランキングでは1位を10回記録している。
また、生涯ゴールデンスラムを達成（生涯ゴールデンスラムとは、通算成績でグランドスラム4大会に優勝することです）
私はこの記事を書くのに、あらためて国枝慎吾の成績をみてみましたが、誰がこの記録を破る事ができるのだろうかという思いが拭えません。いやぁ、国枝慎吾は凄いですね！！
国枝慎吾のオリンピックパラリンピック
パラリンピックでも、2004年アテネから2020年東京までの5大会連続で金メダルを含む複数のメダルを獲得。しかし、リオデジャネイロパラリンピックでは､ダブルスでの銅メダルだけ（それでも、私は充分とは思いますが・・）シングルスは敗退しました。
その理由の一つに、車いすテニスの進化は、それまでの繋いでミスを待つテニスでは、なかなか勝てないところまで進んでしまっていたのです。
私個人的には、リオでジャネイロパラリンピックからの4年間で、自身の車いすテニスを進化させ、東京パラリンピックで、再び男子シングルス金メダルを獲得したことに、改めて国枝慎吾選手の凄さを感じました。
国枝慎吾の国民栄誉賞受賞
2023年1月22日、世界ランキング1位のまま現役引退を表明しました。彼の活躍と貢献に対して、日本政府は国民栄誉賞を授与することを閣議決定しました。同年3月に表彰式が行われ、国枝慎吾さんはこの栄誉を受け取りました。
競技だけでなく、彼は教育の場でも貢献しており、麗澤大学の特任教授に就任する予定です。
母校で講演！
皆様有難うございました🙇♂️@reitakuuniv #麗澤高校 #麗澤大学 #講演 pic.twitter.com/95SaNz8M8u— 国枝慎吾/Shingo Kunieda (@shingokunieda) June 4, 2023
国内外での栄光と、障害を乗り越えての成功は、多くの人々に勇気と希望を与えました。国枝慎吾の車いすテニスの功績は、日本のスポーツ界にとって永遠の記録となるでしょう
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