スポーツの試合、特にゲームを取り合う試合(テニス、バレーボール、卓球、バドミントンなど)ではゲーム終盤でポイントが拮抗した状態をデュース(deuce)と言います。
デュース(deuce)とはどんな状態なのか?調べてみました、わかりやすく解説します。
デュース(deuce)とは
ひと口でデュース(deuce)を言い表すことは難しいのですが
デュース(英語: Deuce)とは、テニスやバレーボールなどのスポーツにおいて、ルール上の区切りとなる得点よりも1点少ない得点以上の得点で同点となった状態を指す。
wikipediaより
辞書のように正確に定義するとなるととたんに難しくなりますね。
順々にひもといていきましょう。まずは
ルール上の区切りとなる得点 とは
まず、「ルール上の区切りとなる得点」て言うのが分かりにくいですよね。
テニスの場合で置き換えてみましょう
ルール上の区切りとなる得点 とは
テニスでは、選手がポイント(得点)を獲得しあって、原則4ポイントを獲得した選手がゲームを獲得します。
A 選手vs X選手の試合
0–0 で試合が始まり、
1–0、2–0、2-1、3–1、3–2
とポイントが進み、3–2の次をAが獲得(4ポイント)すると、Aがゲームを獲得します。
ルール上の区切りとなるポイントはゲームを獲得するポイント、すなわち4ポイントです。
ルール上の区切りとなる得点よりも1点少ない得点 とは
4ポイントで区切りとなるわけですから、1点少ないポイントとは3ポイントです。
ですので、区切りとなる「ルール上の区切りとなる得点よりも1点少ない得点」とは3ポイントです。
ここで、テニスのポイント数え方、おさらいをしましょう
1ポイント目は15(フィフティーン)
2ポイント目は30(サーティ)
3ポイント目は40(フォーティ)
でしたね!また、ポイントが同じになるとオールがつきます。
3ポイント同士のスコアとは、40-40 (フォーティ・オール)と呼びたいところですが、
これをデュースと呼びます
ルール上の区切りとなる得点よりも1点少ない得点以上の得点で同点となった状態とは
A vs Xの試合で40(フォーティ)同士で同点となった場合
40-40 この状態をテニスでは デュース(deuce)といいます。
なぜデュース(deuce)と言うのか?
デュースの語源にはいくつかあります。
- フランス語で「両選手は同点である」という意味の「a deux le jeu」に由来するというもの。
- 単純にフランス語の「2」(deux)から来ていて、勝負が決するにはあと2ポイント必要だということを表すために使われていた「deux」が「deuce」に変化したというもの。
- 英語での「デュース」の意味は「さいころの2の目」や「悪魔」「災難」「不運」などであり、最悪の状態を表し、そこから抜け出すには2ポイントリードが必要だという説もあります。
いずれも、2に関係する単語から来ているようですね。
デュース(deuce)になったら2ポイント差をつけなくてはゲームを取ることができないことからとも考えられます。
テニスデュース(deuce)状態から勝負をつけるには
デュース(deuce)の状態ではポイントが同点なため勝負が付いていない状態です。
では、次の1ポイントを獲得した方がゲームをとるのでしょうか?
デュースでは、2ポイント差が付いた場合に決着が付く特別ルール
デュース(deuce)の次のポイントだけでは決着はつけないで、次のポイントで
サービス側(A選手)がポイントを獲得したら
アドバンテージサーバー状態(サービス側があと1ポイント)となり、審判は「アドバンテージ A」とコールします
レシーブ側(X選手)がポイントを獲得したら
アドバンテージレシーバー状態(レシーブ側があと1ポイント) となり、審判は「アドバンテージ X」とコールします
その次のポイントで同じ選手が獲得(2ポイント差が付く)すると ようやくゲームをとることが出来ます。
アドバンテージを持った選手が次のポイントが獲得できなかったら、再び40-40 デュース(deuce)に戻るのです。
つまり、デュース(deuce)になったら、2ポイント差が付くまで続け、2ポイント差が付いた時点でゲームが終了します。
卓球、バドミントン、バレーボールも原則は同じで、デュース(deuce)になったら、2ポイント差が付くまで繰り返します。
テニスデュースアゲインとは?
2ポイント差が付くと、ゲームを獲得することになりますが、お互いに1ポイントを獲得する、つまりアドバンテージを持っている選手がポイントを獲得できない場合に
再びデュース(deuce)状態となります
このことを デュースアゲイン と呼びます。
しかし、テニスではあまり使われない言葉です、試合中継でもアドバンテージから40-40(deuce)に戻っても、審判は単にデュース(deuce)とコールしています。
日本発祥のゴムのボールを使って行うテニス ソフトテニスの試合でよく使われる言葉になります。
テニスデュースサイドとは?
テニスではデュース(deuce)になるポイントは40-40です。
ここで、テニスの試合開始は、ネットに向かって右側からのサービスでは始まります。
1ポイント進むごとに、コートの右側、左側と交互にサービスをおこないます。
40-40 デュース(deuce)状態になるには、双方が3ポイントづつ取り合った状態ですから、40-40の次のポイントは、必ずネットに向かって右側からになります。
ポイント | スコア(結果) | サイド |
1 | 15-0 | 右側サイド |
2 | 15-15 | 左側サイド |
3 | 30-15 | 右側サイド |
4 | 30-30 | 左側サイド |
5 | 30-40 | 右側サイド |
6 | 40-40 | 左側サイド |
7 | 右側サイド |
そこで、テニスでは、ネットに向かって右側サイドのことを デュースサイド と呼びます。
一方で、左側サイドのことは、アドバンテージサイドと呼びます。
デュース(deuce)については以上ですが、2ポイント差が付かなくて永遠にデュース(deuce)が続いたら?終わらないぞ!って思いませんか?
実際の試合でのデュース(deuce)ポイントが、長く続くことは珍しいことです
ゲームを取り合うセットでも同じで考えで、2ゲームの差が付くまでセットが決きまりません。
「決着まで時間が掛かる」タイブレークが考え出されたのにはそんなわけがあるのです。
まとめ
テニスのデュースとは?、なぜデュースというのか?、勝負はどうつけるには?、デュースアゲインって何?、デュースサイドはどっち? について掘ってみました。
デュースはどちらが勝つか(有利なのか)が1ポイントづつで入れ替わる、テニスの醍醐味の一つと言えます。
選手はどうやって、デュースに持ち込んでゲームを取るか? 追いつかれた側はデュースをどうやってしのぐのか?
デュースがわかると、テニスを見る楽しさがよりより大きくなります。
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