ウィンブルドン2019を10倍楽しむ基礎知識10選を紹介します。
🎾本記事のサマリー
1. ウィンブルドンとは
“120年の伝統と格式” ウィンブルドン独自のルール
ウィンブルドン選手権(全英オープン)は、毎年イギリス・ロンドンのウィンブルドンで開催されるテニスの四大国際大会の一つです。
全豪、全仏、全英、全米のグランドスラムの中で最も伝統と格式を重んじる大会です。まず、大会の主催者はITFではなく本大会のみ唯一「オールイングランド・ローンテニス&クロッケークラブ」(大会会場)が主催します。
次に、ウィンブルドンは上下白を基調としたウェアというドレスコードを規定しており、ウェア以外にも帽子、バンダナ、靴下、靴、そして下着までも白でなければいけないほど厳格なものです。その他、ミドルサンデー(1週と2週の間のミドルサンデーは休養日)の設置や、大会スポンサーのロゴを大きく張り出すことが禁じられいるなど、独自のルールが多いです。
そして、優勝者には、クラブ会長・ケント公爵エドワード王子からトロフィーが授与されます。このように、他大会とは異なり、貴族の遊びに端を発するテニスならではの品格や威厳を感じることができる大会なのです。
2. ウィンブルドン2019の日程
日程抜粋
日程 | 試合内容 |
7月1日(月) | 男子・女子シングルス1回戦 |
7月2日(火) | 男子・女子シングルス1回戦 |
7月3日(水) | 男子・女子シングルス2回戦 |
7月4日(木) | 男子・女子シングルス2回戦 |
7月5日(金) | 男子・女子シングルス3回戦 |
7月6日(土) | 男子・女子シングルス3回戦 |
7月8日(月) | 男子・女子シングルス4回戦 |
7月9日(火) | ダブルス準々決勝 |
7月10日(水) | シングルス準々決勝 |
7月11日(木) | ダブルス準決勝 |
7月12日(金) | シングルス準決勝 |
7月13日(土) | ダブルス決勝 |
7月14(日) | シングルス決勝 |
3. 大会賞金
総額賞金は約52億円!
そして、ウィンブルドン2019の賞金総額は3800万ポンド(約52億3500万円)。前年の賞金総額3400万ポンドから約12%の増加です。アーリーラウンドに限ると、15%近く賞金が増えています。シングルス1回戦敗退でも約620万円、優勝すると3億円を超える賞金を獲得できます。
大会総額賞金は前年比12%増額!
テニス界では現在”賞金バブル”が起こっており、年々大会賞金がUPしています。特に、男子は過去に類を見ないレベルの高さであり、そこに君臨するBig4と呼ばれるジョコビッチ、フェデラー、ナダルらスーパースター、そして追随する錦織、ティエム、ズベレフ、など若手の台頭などにより一層人気が高まっており、スポンサーや放映権などテニスビジネスが盛り上がりを見せています。
4. 2018年大会の優勝者・試合結果
ジョコビッチがアンダーソンを倒し全英4度目の優勝!
決勝はノバク・ジョコビッチと初の決勝進出のケビン・アンダーソンの意外な組み合わせ。ジョコビッチがストレートで勝利し全英4度目・グランドスラム13度目の優勝を果たしました。
昨年優勝のフェデラーは準々決勝でアンダーソンに逆転負けを許しました。錦織圭選手はベスト8までは勝ち進みTOPシードの役割は果たしましたが、難敵ジョコビッチに負けました。
位 | 選手名 | 過去の実績 |
優勝 | N・ジョコビッチ | 4度目の優勝(2011・14・15・18) |
準優勝 | K・アンダーソン | ー |
ベスト4 | R・ナダル | 優勝(2008・10) |
ベスト4 | J・イズナー | ー |
5. 歴代優勝者
位 | 選手名 | 過去の実績 |
2000 | P・サンプラス | 7度目の優勝 |
2001 | G・イワニセビッチ | 主催者推薦出場からの優勝 |
2002 | L・ヒューイット | 初優勝 |
2003 | R・フェデラー | 初優勝 |
2004 | R・フェデラー | 2連覇 |
2005 | R・フェデラー | 3連覇 |
2006 | R・フェデラー | 4連覇 |
2007 | R・フェデラー | 5連覇 |
2008 | R・ナダル | 初優勝 |
2009 | R・フェデラー | 6度目の優勝 |
2010 | R・ナダル | 2度目の優勝 |
2011 | N・ジョコビッチ | 初優勝 |
2012 | R・フェデラー | 7度目の優勝 |
2013 | A・マレー | 初優勝 |
2014 | N・ジョコビッチ | 2度目の優勝 |
2015 | N・ジョコビッチ | 2連覇、3度目の優勝 |
2016 | A・マレー | 2度目の優勝 |
2017 | R・フェデラー | 8度目の優勝 |
2018 | N・ジョコビッチ | 4度目の優勝 |
6. 優勝候補・オッズ
優勝筆頭候補は年間グランドスラムも視野に入れている王者ジョコビッチ、そして決勝の常連のフェデラー、全仏優勝を飾ったナダルが3位と続きます。注目すべきは、ズベレフ、ティエム、シチパスら新星スターらの存在ですが、残念ながら初戦敗退しています。
一方、錦織圭選手のオッズは13位(50.25)です。
順位 | 選手名 | オッズ |
1 | N・ジョコビッチ | 2.45 |
2 | R・フェデラー | 4.25 |
3 | R・ナダル | 6.45 |
4 | A・ズベレフ | 16.75 |
5 | S・シチパス | 16.75 |
6 | M・チリッチ | 20.25 |
7. 錦織圭の活躍の可能性
錦織には”芝”で勝ち抜く武器が無い?
錦織選手は2018年大会でベスト8入りしています。
ウィンブルドンのような芝ではボールのバウンドが速く、ラオニッチなど長身で高速サーブを持った選手が有利というのが常識です。リターンが得意な錦織にとって、決して楽なサーフェスではないことは確かです。また、錦織の武器の1つである”俊敏なフットワーク“も、芝では大きなアドバンテージとはなりません。芝に足を取られてスタートや切り返しの動きは遅れがちで、持ち前の敏捷性を最大限生かすことができないのです。
一方で、錦織は持ち前のクイックネスを活かしハードコートに強く、最近はグラウンドストロークの展開力を活かしてクレーコートでも結果を出しています。このように、ハードやクレーで切り札となる武器が、芝ではまだ確立できておらず『頂点への道』(2015年に出版した著書)を阻んでいます。
8. 見所:”芝の王者”フェデラー9度目の優勝!?
単独史上最多の9回目の優勝で”芝の王者”の伝説が続く。
ウィンブルドンで最も活躍した選手と言えば…90年代はピート・サンプラス。2000年代はロジャー・フェデラーです。両者ともに史上最多タイの”優勝回数8回“という偉業を成し遂げています。また、”芝の王者“と称されるフェデラーは2003年〜2007年の間で5連覇している程、芝のサーフェスに強いです。
9.チャンピオンズ・ディナーでの優勝者ダンス
昨年は「サタデー・ナイト・フィーバー」を披露!?
2人はジョン・トラボルタ主演で有名な1977年の映画「サタデー・ナイト・フィーバー」のダンスを披露し、大いに盛り上がりました。実は、ジョコビッチは「洗練されたワルツ」を希望したらしいのですが、セレナの選曲でダンスナンバーになったそうです。
10. スポンサー企業
オフィシャルサプライヤー
- Slazenger – Official Ball (1902)
- Robinsons – Official Soft Drink (1935)
- IBM – Official Information Technology (1990)
- Lanson – Official Champagne (2001)
- Ralph Lauren – Official Outfitter (2006)
- HSBC – Official Bank (2007)
- Evian – Official Water (2008)
- Lavazza – Official Coffee (2011)
- Stella Artois – Official Beer (2014)
- Jaguar Land Rover – Official Car (2015)
- Häagen-Dazs – Official Ice Cream (2016)