2016年もグランドスラム2勝、マスターズ4勝と圧倒的なツアー支配力を発揮している王者ノバク・ジョコビッチ(8月1日現在)。ジョコビッチが今年成し遂げたテニス史を塗り替える歴史的な偉業を紹介します。彼は今、ロジャー・フェデラーを超える”歴代最強への道“を一歩づつ着実に進んでいます。
🎾本記事のサマリー
1. 史上8人目の快挙!キャリアグランドスラム

悲願の全仏オープン優勝を達成し、遂にレジェンドの仲間入りを果たした。
2016年の全仏オープン優勝によりジョコビッチは四大大会優勝記録を12勝に伸ばしました。これまで全6度、ウィンブルドン3度、全米2度の優勝を飾っていましたが、この全仏だけは12、14、15年と決勝へ進みながら優勝から見放されており、鬼門と言われていました。
しかし、4度目の正直で悲願の全仏制覇と共に、これまで史上8人目となる四大大会すべてを制する「生涯グランドスラム」を果たしました。
# | 選手 |
1. | F・ペリー (英国) |
2. | D・バッジ(米国) |
3. | R・レーバー(豪) |
4. | R・エマーソン(豪) |
5. | A・アガシ(米国) |
6. | R・フェデラー(スイス) |
7. | R・ナダル(スペイン) |
8. | N・ジョコビッチ(セルビア) |
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2. 歴代単独最多!マスターズ30勝

マドリッドオープンでマレーを破り、29勝目をあげたジョコビッチ。
カナダ・マスターズで錦織圭を破り、今季4度目、通算30度目のマスターズ優勝を飾ったジョコビッチ。今年5月にはナダルのモンテカルロ大会で優勝でマスターズ優勝回数が28回となり、ジョコビッチの記録に並びましたが、その後マドリッド、カナダと優勝を重ね、現在は単独トップの30回です。
# | 選手 | 回数 |
1. | N・ジョコビッチ | 30 |
2. | R・ナダル | 28 |
3. | R・フェデラー | 26 |
4. | I・レンドル | 22 |
5. | J・マッケンロー | 20 |
6. | A・アガシ | 17 |
6. | J・コナーズ | 17 |
8. | B・ボルグ | 15 |
9. | B・ベッカー | 13 |
10. | A・マレー | 12 |
11. | P・サンプラス | 11 |
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3. 史上初の通算獲得賞金1億ドル超え
全仏オープン2016のシングルス4回戦で、ロベルト・バウティスタ・アグト(を下し、史上初となる生涯獲得賞金1億ドル(約109億4800万円)の壁を突破しました。
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4. 史上初!マスターズ全大会制覇(可能性高)

マスターズは4大大会に次ぐ位置づけで年間9大会が開催される。TOP選手には出場義務を課されるので、GSと変わらないレベルの高い試合となる。
ジョコビッチはアメリカ・シンシナティで開催の「ウェスタン&サザン・オープン」で優勝すれば、テニス史上では初となる9つ全てのマスターズ大会のタイトルを獲得した選手となります。このシンシナティだけは過去に5回もの決勝に進むも、未だタイトル獲得に至っていない大会です。
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5. 史上最多!四大大会 連続優勝記録(オープン化以降)
4大大会において 4連勝および4連勝以上を挙げたものの、2年間に跨るが故に“年間”グランドスラムとは見なされない連勝記録が存在しており、”ノン・カレンダー・イヤー・グランドスラム#と呼びます。
ジョコビッチは全仏優勝により、2015年のウィンブルドン、全米、2016年の全豪、全仏と4回連続でグランドスラムを連勝記録となりました。ドン・バッジ(米国)とロッド・レーバー(豪)はオープン化以前の記録なので、男子シングルスではジョコビッチのみの達成とも言えます。
# | 選手 | 連続 |
1. | D・バッジ | 4 |
2. | R・レーバー(2回) | 4 |
3. | N・ジョコビッチ | 4 |
6. キャリアゴールデンスラム(失敗)

1992年のウィンブルドンで最初のグランドスラム優勝、96年のアトランタ五輪で金メダル、99年の全仏でキャリアゴールデンスラムを達成したアンドレ・アガシ。
キャリアゴールデンスラムとは、現役生活の中で4大大会制覇に加えて、
男子選手ではアンドレ・アガシとラファエル・ナダルの2人が、女子では、セリーナ・ウィリアムスとシュテフィ・グラフの2人がそれぞれゴールデンスラムを達成しています。グラフのみ、一年間にグランドスラムと五輪を全て優勝する”ゴールデンスラム”を達成。
現役選手では、既に四大大会を全て制覇する”生涯グランドスラム”を達成している、フェデラーとジョコビッチの2人が、ゴールデンスラムへの可能性が最も高いです。次いで、4大大会のうち、全豪と全英での優勝実績があり、12年のロンドン五輪金メダリストのマレーが可能性を秘めています。
迎えたリオ五輪では、J・M・デル=ポトロに6-7 (4-7), 6-7 (2-6)のストレートで敗れ、まさかの初戦敗退。試合後は涙を流しながらコートを去りました。
# | 選手 |
1. | S・グラフ |
2. | A・アガシ |
3. | S・ウィリアムズ |
4. | R・ナダル |
7. 史上初のATPツアーファイナル5連覇(可能性有)
ATPワールドツアーファイナルは、レース・ランキングなどによりシングルス8名、ダブルス8組が選出され年間王者を決定する年間最終戦。2015年には決勝でフェデラーをストレートで下し、史上初のツアーファイナル4連覇、5度目の優勝を飾りました。
2016年の年間最終戦で優勝すれば、史上最多連覇記録を更に5に伸ばします。
# | 選手 | 連覇 |
1. | N・ジョコビッチ | 4 |
2. | I・ナスターゼ | 3 |
2. | I・レンドル | 3 |
3. | R・フェデラー | 2 |
3. | L・ヒューイット | 2 |
3. | P・サンプラス | 2 |
3. | J・マッケンロー | 2 |
3. | B・ボルグ | 2 |
8. 年間キャリアゴールデンスラム(失敗)

1988年の4大大会全勝に加えて、同年のソウルオリンピックでも金メダルを取って、初の年間ゴールデンスラムを達成したシュテフィ・グラフ。
ジョコビッチは3連覇がかかったウィンブルドンで3回戦敗退という苦い結果に終わったので、グラフ以来のゴールデンスラムの夢はついえました。
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ジョコビッチの強さの秘密は「食事改善」だった
[kanren postid=”237″]“私にとって、プロ生活で最低の瞬間が2010年だった。(2010年の1月の全豪オープンでは、ツォンガ戦において腹痛を起こし、敗北)しかし、2011年7月までに(あれからわずか18ヶ月後)、私はまったくの別人になっていた。体重が約5キロ落ち、かつてなく強靭になり、子供時代から振り返っても1番の健康体になった。そして、生涯の目標だった2つのゴールに到達した。ウィンブルドン優勝と世界ランキング1位だ。
わずか18ヶ月で、私をただの「そこそこ良い選手」から「世界最高の選手」に生まれ変わらせたのは、新しい食事だった。私の人生が大きく変わったのは、体にあった正しい食事を始め、体が求めてる通りに従ったからだ。”(引用:食事で世界1位!ジョコビッチのグルテンフリー食大解剖)
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