テニスの最高峰は「四大大会」って言われますが、それが、何をあらわしているのか?いつから始まったのか?グランドスラムとは何が違うのか?など、初めてに方でもわかりやすく書いてみました。
テニス4大大会とは何を指すのでしょうか?
プロのテニスの大会は、世界的なピラミッドをかたちづくっています。
その頂点が4大大会と呼ばれる、歴史ある4つの大会となっています。
具体的には、国際テニス連盟が定めた、
全豪オープン
全仏オープン
ウィンブルドン選手権(全英オープン)
全米オープン
の4大会を指します。
四大大会は、その他のツアー大会と違って男女が同じ場所同じ日程で行われます。
男女のシングルス、ダブルス、ミックスダブルス、車いすテニスが2週間の大会期間中に行われます。
グランドスラムの男子シングルスは5セットマッチで行われ、選手にとっては過酷であると同時に、目指すべき大会として目標とされています。
テニス4大大会 の通称は?
四大大会を総称してグランドスラムとも呼ばれています。
4大大会を総称する「グランドスラム」の意味には、4大大会の総称のほかに、その四大大会すべてに優勝することも同じように、グランドスラムとも呼ばれています
「ジョコビッチ選手はグランドスラムを達成した」
テニス4大大会グランドスラム はいつから?
1800年代後期から各国でテニスの選手権が開催され、それが現在の4大大会につながっています。
テニスの起源はフランスの貴族でその後、イギリスに渡って1873年12月、ウォルター・クロプトン・ウィングフィールド少佐が考案した「スフェリスティキ」が原型と言われています。
テニスの起源について詳しくはこちらで!
その4年後にはウィンブルドンで第1回目が開催されていて、現在まで続くグランドスラム大会の最初となっています。
全豪オープン | 1905年オーストラレージアン・テニス選手権(Australasian Tennis Championship) |
全仏オープン | 1891年 – フランス選手権(Championnat de France) |
ウィンブルドン選手権(全英オープン) | 1877年「The Lawn Tennis Championships on Grass」 |
全米オープン | 1881年 全米選手権(アマチュア大会)(US Tennis Championships) |
4大大会それぞれの最初はアマチュア大会として開催されており、1968年にプロ選手の出場を解禁するオープン化が実現し、現在のプロ選手が参加する大会になっています。
オープン化とは、アマチュア選手しか参加できなかった大会が、プロの選手も参加できるようにオープンな大会になった事です。
詳しくはこちらをどうぞ
テニス四大大会に参加するには?
テニス四大大会のシングルスに参戦できるのは128人です。その内訳は
・本戦ストレートイン (DA):104
エントリーした選手の世界ランキングによる出場枠
・ワイルドカード (WC):8
大会主催者の推薦枠
・予選通過者 (Q):16
128人が参加する予選で3回勝利
3回勝つと言う事は
128(1回戦)=>64(2回戦)=>32(予選決勝)=>16
16人が本戦に出場します。
その他に、本戦ストレートインの中から欠場者が出た場合などに
・スペシャル・イグザンプト (SE)
予選に出場できない選手を救済するための特別出場枠
・ラッキールーザー(LL)
予選敗退した選手の中から代わりに出場する選手の枠
があります。
ここで、「・本戦ストレートイン (DA):104名」 が重要です。
104名まではエントリーした選手の世界ランキングで決定されますから、少なくとも100位以内の世界ランキングになれば、グランドスラム四大大会の本戦に確実に出場が出来ます。
選手のインタビューなどで、目標は100位以内と話されている理由はこれですね。
テニス4大大会 2023日程はいつでしょう?
全豪オープン | Australian Open | 2023年1月16-23日 |
全仏オープン | French Open | 2023年5月22日-6月11日 |
全英オープン | The Championships, Wimbledon | 2023年7月3日-7月16日 |
全米オープン | US Open Tennis Championships | 2023年8月28日-9月10日 |
2023年は 上記の日程で行われています。
4大大会、グランドスラムは、2週間の長い日程で開催され、ドロー(参加選手数)はシングルス:128、ダブルス:64ペア
決勝までは、シングルスでは全127試合が原則行われ、優勝者が決まります。
優勝者は決勝まで7試合を勝ち抜いた者となります。
男子シングルスは5セットマッチを7試合(すべてが5セットではないにしても)というのは、選手にとってとてもハードな大会と言えるでしょう。
グランドスラム以外の大会は3セットマッチです。
全仏オープン2023
ウィンブルドン2023
全米オープン2023
テニス4大大会 優勝者(男子)
年 | 全豪オープン | 全仏オープン | ウィンブルドン | 全米オープン |
2021年 | ノバク・ジョコビッチ | ノバク・ジョコビッチ | ノバク・ジョコビッチ | ダニール・メドベージェフ |
2022年 | ラファエル・ナダル | ラファエル・ナダル | ノバク・ジョコビッチ | カルロス・アルカラス |
2023年 | ノバク・ジョコビッチ | ノバク・ジョコビッチ | カルロス・アルカラス | ノバク・ジョコビッチ |
過去の4大大会の優勝者については、こちらをご覧ください
グランドスラム男子シングルス優勝者一覧 – Wikipedia
テニス4大大会 優勝者(女子)
年 | 全豪オープン | 全仏オープン | ウィンブルドン | 全米オープン |
2021年 | 大坂なおみ | バルボラ・クレイチコバ | アシュリー・バーティ | エマ・ラドゥカヌ |
2022年 | アシュリー・バーティ | イガ・シフィオンテク | エレーナ・リバキナ | イガ・シフィオンテク |
2023年 | アリーナ・サバレンカ | イガ・シフィオンテク | マルケタ・ボンドロウソバ | コリ・ガウフ |
過去の4大大会の女子優勝者については、こちらをご覧ください
グランドスラム女子シングルス優勝者一覧 – Wikipedia
テニス4大大会 最多優勝者 優勝回数は?
ランク | 選手 | 合計 | 全豪 | 全仏 | ウィンブルドン | 全米 |
1 | ノバク・ジョコビッチ | 24 | 10 | 3 | 7 | 4 |
2 | ラファエル・ナダル | 22 | 2 | 14 | 2 | 4 |
3 | ロジャー・フェデラー | 20 | 6 | 1 | 8 | 5 |
4 | ピート・サンプラス | 14 | 2 | 0 | 7 | 5 |
5 | ロイ・エマーソン | 12 | 6 | 2 | 2 | 2 |
ランク | 選手 | 合計 | 全豪 | 全仏 | ウィンブルドン | 全米 |
1 | マーガレット・スミス・コート | 24 | 11 | 5 | 3 | 5 |
2 | セリーナ・ウィリアムズ | 23 | 7 | 3 | 7 | 6 |
3 | シュテフィ・グラフ | 22 | 4 | 6 | 7 | 5 |
4 | ヘレン・ウィルス・ムーディ | 19 | 0 | 4 | 8 | 7 |
5 | クリス・エバート | 18 | 2 | 7 | 3 | 6 |
5 | マルチナ・ナブラチロワ | 18 | 3 | 2 | 9 | 4 |
テニス4大大会 のポイント獲得は?
世界ランキングに用いる、ツアーポイントについて、4大大会での獲得ポイントは優勝2000ポイントです。ポイント制度についてはこちらをご覧ください
優勝 2000ポイント
準優勝 1200ポイント
ベスト4 720ポイント
ベスト8 360ポイント
ベスト16 180ポイント
優勝ポイントだけで無く、下位の獲得ポイントも大きくなっています。
ATPツアーマスターズ1000 は優勝ポイントが名称通りの1000ポイントになります。
優勝 1000ポイント
準優勝 600ポイント
ベスト4 360ポイント
ベスト8 180ポイント
ベスト16 90ポイント
グランドスラム大会では、準優勝でもマスターズ1000大会の獲得ポイントを超えるのです。
テニス4大大会 日本人の成績は?
錦織選手が2014年に全米で準優勝をしました。
オープン化後の日本人男子の成績では最高の成績となっています。
錦織選手以前では、
松岡修造さん、1995年全英ベスト8
のみがベスト8以上の成績となっています。
それまでの時期は、日本人男子より女子選手の活躍が目立っていました。
沢松和子さん、1973年全豪ベスト4
伊達公子さん、1994年全豪、1995年全仏、1996年全英ベスト4
沢松奈生子さん1995年全豪ベスト8、
杉山愛さん、2000年全豪、2004年全英ベスト8、
浅越しのぶさん2004年ベスト8
大坂なおみ選手が2018年全米、2019年全豪、2020年全米、2021年全豪で優勝
錦織選手や大坂選手の活躍を見たジュニアの選手が、4大大会に好成績を残す日が来るのはすぐなのか?
これからのジュニア世代の活躍も注目したいですね。
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