錦織圭を変えたマイケルの一言「あなたはフェデラー戦でひとつの大きなミスを犯しましたね。」

錦織圭を変えたマイケルチャンの一言

2011年のスイスインドア大会(ATP500)。ワイルドカードで出場した錦織圭は、準決勝で世界ランク1位のノバク・ジョコビッチを倒し、決勝でロジャー・フェデラーと対戦するのものの、6-1、6-3と一方的な大敗を喫しました。錦織は試合後、「努力はしたが、完全にフェデラーのペースだった」と完敗を認め、「フェデラーと対戦することは目標の一つだった。決勝まで進出できたことは嬉しい」とコメントしました。

 

「フェデラーと対戦することは目標の一つだった。決勝まで進出できたことは嬉しい」

 

その後、2012年の「東日本大震災復興チャリティ ドリームテニスARIAKE 錦織圭 対 マイケル・チャン」のイベント後の対談で、マイケル・チャンは錦織のメンタルの甘さを強く指摘しています。その後の錦織のプロテニス選手としての運命を変えるターニングポイントです。

 

「あなたはフェデラー戦でひとつの大きなミスを犯しましたね。

フェデラーに完敗した当時の苦悩を振り返る錦織

 

「フェデラーによって自分の自信は完全に砕かれました。」

錦織圭「フェデラーによって自分の自信は完全に砕かれました。何をすればいいのか、全く分からなくなってしまったのです。」

 

マイケル・チャン 錦織圭 メンタル 指導

史上最年少の全仏王者マイケルの冷静な分析が生んだ一言。この一言が錦織圭のテニス人生を大きく変えることになります。

 

「あなたはフェデラー戦でひとつの大きなミスを犯しましたね。」

マイケル・チャン「あなたはフェデラー戦でひとつの大きなミスを犯しましたね。準決勝後のインタビューで、あなたはこう言いました。「フェデラーと決勝で対戦するなんてワクワクします。彼は偉大な選手で、昔から私の憧れの選手なのです」と。あなたの最大の間違いはそこです。

 

一度コートに入ったら、「お前は邪魔な存在なんだ」と言い切る強い覚悟が必要なんです。

なぜなら、憧れのフェデラーとの決勝に進んだことで、あなたはある程度満足してしまった。コート外で誰を尊敬しようと構いません。しかし、一度コートに入ったら、「お前は邪魔な存在なんだ」と言い切る強い覚悟が必要なんです。

 

あなたは相手が誰だろうと勝つことだけを考えるべきなのです。

「優勝するのはお前じゃない!俺だ!」という気持ちで臨まなければ、戦う前に既に負けているのです。「過去の実績なんて試合には関係ないんだ!」という強い気持ちが必要です。あなたは相手が誰だろうと勝つことだけを考えるべきなのです。

 

やがて、二人が師弟としてトップ10入りを果たし、世界の頂点へと駆け上がることなどは、まだ当人たちも知る由もない日のことでした。2年後の8月全米オープン、アジアにルールを持つ師弟コンビは、男子アジア人初のグランドスラムの決勝に進出。そして、瞬く間に世界のトップエリートへと成長していきした。

そして、2016年8月、悲願のグランドスラム優勝をかけて全米オープンの舞台で戦っています。

 

「夢は世界チャンピオンになること」小学校の卒業文集に、そう記した。-錦織圭