フェデラー故障、ジョコビッチ敗退で変わるテニス界の勢力図!

djokovic_rio2016_ジョコビッチ_五輪

男子テニス界に勢力変化の予兆が…。

「これからさらに、少しずつ変わっていくのかな? ラオニッチだったり、ティエムだったり、ゴフィンも強くなったり……。少しずつ変わり始めているのは見えています」-錦織圭

その錦織の言葉が示す通り、10年に渡りTOP4選手が支配し続けた男子テニス界は、その勢力図に大きな変化が生まれようとしています。

 

1.  王者ジョコビッチのウィンブルドン、リオ五輪早期敗退

djokovic_rio2016_ジョコビッチ_五輪

涙ながらにコートを去る王者ジョコビッチ。敗戦相手は奇しくも4年前と同じデルポトロ。

悲願の全仏を獲って生涯グランドスラムを達成し、レジェンドの仲間入りを果たしたジョコビッチでしたが、3連覇がかかったウィンブルドンではビッグサーバーのS・クエリー相手に調子を掴めず、まさか3回戦敗退。

男子では史上3人目のキャリアゴールデンスラムに向けて、第1シードで臨んだリオ五輪でしたが、J・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)に6-7 (4-7), 6-7 (2-7)のストレートで敗れる波乱に見舞われ、初戦で姿を消しました。

2016年のジョコビッチの敗戦試合

  • モンテカルロマスターズ:1回戦敗退
  • ウィンブルドン:3回戦敗退
  • リオデジャネイイロ五輪:1回戦敗退

 

【関連】歴代最強への道。ジョコビッチが2016年に成し遂げた偉業の数々。

 

2. フェデラー故障による今季全試合欠場

roger federer wimbledon 2011 outfit white with rf logo

長年に渡りテニス界を牽引してきたフェデラーも35歳。これまで大きな怪我が無かったが、故障が顕在化した。

2000年以来、グランドスラムに65大会連続出場を果たしていたフェデラーでしたが、今年の全仏オープンを欠場したことでその記録に終止符が打たれました。これまで長いキャリアの中で滅多に怪我をすることがなかったフェデラーの欠場にテニス界がどよめきました。

そして。奇跡の挽回劇でチリッチを倒し、8度目のウィンブルドン制覇に世界が期待したフェデラーでしたが、続くラオニッチ戦で激しく転倒し、左膝を痛めてしまい、今季の残る全ての試合を欠場することを発表。キャリア晩年でも圧倒的な輝きを放つ芝の王者も年齢には勝てないのでしょうか。

「極めて残念だが、リオ五輪へのスイス代表としての出場断念と、今季残る全試合の欠場を発表する」-フェデラー

【関連】引退へのカウントダウン。フェデラー今季全試合を欠場

 

2. ナダル復活の予兆?

rafael-nadal-montecalro-2016

2年間スランプに苦しんだナダルに復調の兆し。かつての栄光を取り戻せるのか、それともこのまま…

全仏9度の優勝を誇り、2008、2010、2013年の3度の最終ランク1位の赤土の王者ナダル。14年の全仏優勝以来、4大大会やマスターズのビッグタイトルから遠ざかっており、世界ランク10位圏外目前まで落ちましたが、2016年のマドリード大会(マスターズ)、バルセロナ大会(ATP500)と2週続けてクレーで優勝しました。

度重なる故障により、全盛期の輝きを失い、復調は絶対ないとまで言われたナダルでしたが、まだ30歳。ジョコビッチやマレーらと1歳しか変わらないのです。この10年でナダルが成し遂げた4大大会14勝、生涯グランドスラム、キャリアゴールデンスラムなど数々の偉業を考えれば、復活の可能性が十分あるはずです。

「僕のことをダメになったと言う人は、練習を見ていない人たちだ。僕は練習では、良いボールが打てている。だからこれから先も、今までやってきたことを継続し、より激しく練習していくだけだ」-ナダル

【関連】ナダルがモンテカルロ優勝!2年半ぶりのマスターズ制覇で赤土の王者復活!

 

4. マレーの好調と絶対的な安定感

andy-murray-wimbledon__130708083700

ウィンブルドンで2度目の優勝を飾ったイギリスの英雄マレー。長年Big4の中では格落ち感が否めなかったが、遂にキャリアピークへ。

ウィンブルドンでラオニッチをストレートで下し、自身2度目のウィンブルドン優勝を飾り、4大大会3度目の優勝を成し遂げたマレー。過去mグランドスラムの大舞台では過去10回もの決勝進出を果たしながら、8度の敗戦を喫しているマレーの、ウィンブルドンでの優勝は今後の飛躍を感じさせます。

常にフェデラー、ジョコビッチ、ナダルらに一歩届かず辛酸を舐めてきたマレーですが、2016年の強さはATPツアーでも一層際立っています。マレー本人も「まだ全盛期を迎えてない」とアピールしている通り更なる進化を遂げ、マレーがテニス界でトップの地位を確立する日が来る可能性も高いです。

「最近3か月間のプレーは、キャリアのなかでも最高の安定感を維持している。選手のピーク時はそれぞれ違う。20代前半に迎える人もいれば、20代半ばで達する人もいる。僕の場合、全盛期ははこれからやってくることを願うよ」-マレー

 

5. 錦織圭、ラオニッチのBig4への肉薄

グランドスラム準優勝経験を持つ選手。Big4対抗馬としてその更なる成長に期待がかかる。

2014年頃から始まった若手の台頭。チリッチの2014年の全米オープン優勝などその活躍が目立ちましたが、テニス界を支配するエリートグループのビッグ4とニューウエーブとよばれれる錦織、ラオニッチ、チリッチ、ディミトロフらとの間にはまだまだ力の差があると言われ続けてきました。

しかし、2016年。錦織とラオニッチのパワーアップによりに、その差は大きく縮まっています。錦織の2度のマスターズ準優勝、ラオニッチの全豪ベスト4、全英準優勝など、この2名の成長は著しく、Big4の牙城を確実に崩しつつあります。

「もちろん、ディミトロフ、ラオニッチ、そして錦織は非常に優れた選手たちだ。彼らが僕らにとって、脅威であることは間違いない。彼らは我々Big4に近づいている。挑戦し、そのドアを叩いている。(それでも四大大会を制するのは我々トップ4のうちの誰かだ)」-ジョコビッチ

 

6. ティエム、ゴフィンなど第3勢力の台頭

Austrian-tennis-player-Dominic-Thiem-poses-with-his-trophy-during-the-award-ceremony-after-the-final_1455524809353239

2016年に大ブレークしたティエム。

2016年に最もブレークした若手と言えば、オーストリア出身の22歳、ドミニク・ティエムです。2015年から力をつけ始めツアー3勝、そして今年はツアー4勝を上げ、全仏オープンではベスト4入りを果たし、世界TOP10へ駆け上がった注目の選手です。また、ベルギー出身のダビド・ゴフィンも確実に実力をつけており、BIG4や錦織らを脅かす実力をつけてきています。

その他、錦織とメンフィスの決勝で対戦したアメリカのテイラー・フリッツも注目です。18歳でトップ100入りを果たし、現在世界ランクも55位まであげています。松岡修造が「この選手は将来確実にTOP10に食い込んでいき、世界一になれる可能性を持った選手」と称賛していたほどです。

【関連】次世代の世界№1筆頭!ドミニク・ティエムの魅力

 

まとめ

フェデラーの圧倒的ツアー支配が続いた1強時代、ナダル登場によるフェデラーとのライバル関係で一気にテニスの人気が拡大、またジョコビッチ、マレーらの台頭から始まったBig4の支配、そして近年のジョコビッチ全盛期。この10年間の間で様々な変遷をたどってきた男子テニス界ですが、蓋をあけてみれば、結局はBig4の長期政権でした。

いまここに来て、かつて絶対的王者だったフェデラーやナダルの故障、ジョコビッチの大舞台での早期敗退劇が続き、時代が変わろうとしています。そんな中、4番手だったマレーは唯一抜群の安定感を誇り、年々ジョコビッチに肉薄し、ニューウェーブと呼ばれる錦織、ラオニッチの成長、その他若手の台頭など、男子テニス界は今、群雄割拠の時代に突入しようとしています。

 

【関連】

誰が最強?ジョコビッチ・フェデラー・ナダルのテニス界の評価

1位はフェデラー!歴代最強・史上最高のテニス選手TOP10【男子編】